あらすじ
バンコクでは、環境省の白シャツ隊隊長ジェイディーの失脚後、
一触即発の状態にあった。
カロリー企業への王国最後の砦“種子バンク”を管理する環境省と
カロリー企業との協調路線をとる通産省の利害は対立していた。
そして、新人類の都へと旅立つことを夢見るエミコが、
その想いのあまり取った行動により、
首都は未曾有の危機に陥っていく。
感想
上巻よりも各陣営の接触が濃密になり、バンコクを舞台にした
私利私欲のパワーゲームが繰り広げられます。
上巻の頭で不思議な果実、ンガウについてページを割いていたから
ンガウの根源に迫る話だとか、ンガウによる遺伝子テロが起きるとか、
そういう話を想像してたけど、そっちに話はいきませんでしたね。
ちょっと残念。
感じとしては、SFを読んでるというより
やくざの抗争ものを読んでる気がしないでもない仕上がり。
そういう意味では普段SFを読まない人でも読みやすいかも。
この物語は、従属を強いられているエミコと、
エゴむき出しで動く他のキャラクター、
という対立で物語をくくることができるかもしれませんが
読んでて思うのは、どのキャラクターも
結局は、自分の所属する企業だとか、自分が築いた地位だとかに
縛られた「ねじまき」の一種なんだという当たり前の事実でした。
だからこそ、混沌としたラストで描かれるエミコの成長が
やけに強烈に映えて見えたんでしょうね。
読んでからの一言
従属というキーワードだから日本人がモデルなのかな?
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